シドニーで「字」を売る18歳の女子留学生
18歳の女子留学生の李莎さんは、中国文化のブームに乗じて、時間のある時にシドニーの街角で「字」を売っている。これはお金を稼ぐ以外にも、中国文化を伝える使者を担っているという一面もある。
李莎さんは4歳から父親に書道を学び始め、9歳から様々な書道大会に参加して賞を取ってきた。書道の道具を携えてシドニーに留学にやって来たのは昨年のことだ。
李莎さんが「字」を売るようになったのは、街角でオルガンを弾いている留学生の話を聞いたのがきっかけ。「休みの時を利用して『芸』を売るというのを聞き、自分も『字』を売ることができるのではないかと思いました」と、李莎さんはまずスーツケースを用意し、紐でキャンバスとハードボードを固定させて、スーツケースを字を書く机にした。
「最初はとても緊張し、頭も上げる勇気もなく字を書いていました。そのうち道行く人が足を止めて見てくれるのですが、話しかけてくる人もいない。それから30分ぐらい経ってようやく地元の人が3枚の作品を買ってくれました」
その日は人民元で530元を稼いだ。しかし李莎さんが一番うれしかったのは、中国の文化を伝えることができたことだ。
春節に一時帰国した李莎さんは、父親の助けで赤い紙を買った。この紙はシドニーに持ち帰り、新年に門や入口の戸に貼るめでたい対句を書いた対聯の「春聯」の文化を伝えるために使うつもりだ。
「チャイナネット」 2010年3月15日