キルギスタンの中国系商店で略奪

タグ: キルギスタン,中国大使館

発信時間: 2010-04-09 16:07:58 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

ショッピングセンター「国英」

 キルギスタン在住の中国人と現地の中国大使館から得た情報によると、現地住民が中国系ショッピングセンター2軒を襲い、略奪する事件が現地時間7日夜、発生したという。中国人の死傷者が発生したとの情報は今のところ入っていない。

 浙江省寧波市出身の王さんによると、ビシュケク市の大統領官邸近くにあるショッピングセンター「国英」で7日夜、略奪・放火事件が起こったという。「国英」は、4階建ての小さな建物で、中には副食品、家電、日用品などを販売している中国系商店が数十軒入っている。大使館は、現地の中国人に安全にくれぐれも注意するよう呼び掛け、ショッピングセンターから撤退するよう勧告した。

 「国英」で電子製品販売店を営む河南省出身の女性は、事件当夜に店を焼き払われ、約10万元の損害を被った。彼女は、「略奪事件で外はまだ混乱しており、今日は外出する気になれません。『国英』担当者から何らかの通知が来た時点で、今後の事を考えます」と語る。

 また、ビシュケクに住む新疆出身の女性は、8日午前8時過ぎに友人と共に「国英」の略奪現場を片付け、一部燃え残った品物を運び出した。この女性によると、事件当日、街頭には多くの人々が集まり、「国英」ショッピングセンターはすでに散乱状態となり、多くの商店がことごとく破壊されたという。犯人は最初、ショッピングセンターのガラスを叩き割っただけで、その後人数がどんどん増えたが、ガードマンにことごとく中に入るのを阻止された。しかし、ますます略奪犯が増えてくると、ガードマンの手に負えなくなった。ついに彼らは一部商店に侵入し、品物を略奪したり店に火をつけた。不幸中の幸いだったのは、犯人達が倉庫の場所を知らなかったことで、この女性の友人の商品の一部は無事だった。難を逃れた商品は8日朝、慌ただしく運び出された。

 河北省保定市出身の趙さんは、事件について次のように語った。

 「現地の中国人は皆、この事件を知っています。商売人は店を開く勇気はなく、学生は学校に行っていません。キルギスタンは今、まるで無政府状態のようです。今後、情勢がどのようになるのか、予測がつきません。」

 河南省洛陽市出身の学生は、「帰国の手配がいつできるのか分かりません。家にストックしてある食料品は、もうすぐ底をつきます」と心配を隠せない様子で語った。

 7日に起こった殴打・破壊・略奪・焼き打ち事件は、中国人だけを標的にしている訳ではなく、地元住民の商店も略奪に遭った。「事件の夜、私のクラスメートが住む建物の階下にある小さな商店も被害に遭いました。誰かが発砲したという噂も聞いています」と趙さんは話した。



 「人民網日本語版」2010年4月9日

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