中国気象局応急減災害公共服務司の陳振林司長は28日、記者会見の席上で、「年初から現在までに砂ぼこりの発生回数は12回に達し、ここ10年の平均値に近づく勢いだ。5月にも砂ぼこりが発生する可能性がある」と語った。陳司長の談話内容は以下の通り。
年初以来、12回の砂ぼこりが発生し、ここ10年の平均値に近づいているが、結論から言えば、これは正常値の範囲内だ。砂ぼこり発生の原因として、気象条件(強風、寒気、気流の変化など)と物質条件(砂源?地表状況と関係が深い)の2点が考えられる。今年の砂ぼこりの発生は、急に暖かくなり、土壌の雪が一気に融け出し、寒気の活動が活発になったことから、露出した砂地が強風に煽られ空高く舞い上がり、大気の西から東への移動に伴い飛ばされたことが主な原因とみられる。
3月に2度、砂ぼこりが起こった。このうち中旬に発生した砂ぼこりは、韓国、日本、台湾へも影響が及んだ。これは、砂ぼこり多発シーズンに毎年起こる現象だ。海外メディアは、中国における過度開発や地表の植生状況の悪化が原因だと指摘しているが、これは的を得た意見ではない。我々は分析を通じ、砂ぼこり発生の条件は、「強い対流活動」と「地表状況」の2つだと結論づけた。モンゴルが砂源地で、内モンゴル自治区や新疆ウイグル自治区も砂漠地であることから、砂ぼこりは極めて簡単に強風に乗って移動する。従って、砂ぼこりが正真正銘の自然現象であることは確かだ。
「人民網日本語版」2010年4月29日