英国の就職・教育調査企業であるQSがこのほど発表した「2010アジア大学上位200校」ランキングによると、北京大学、清華大学はいずれもトップ10入りしなかった。「世界新聞報」が18日に伝えた。
北京大学は1998年に開校100年を迎えて以来、国内で一流大学に関する話題が絶えることはなかった。北京大学前学長の許智宏氏は、「中国には未だ世界一流大学はない」と語ったことがある。
中国の大学は世界一流大学とどれほどの格差があるのだろうか?中国青年報社会調査センターが「民意中国網」、「騰訊教育」の両ウェブサイトを通じて4488人(うち国家重点大学卒業生25.9%、一般大学卒業生45.4%、短大・高等職業専門学校卒業生18.4%)を対象にこのほど行ったアンケート調査によると、「中国には未だ世界一流大学はない」と答えた人は58.8%に達した。「ある」は18.6%、「よくわからない」が21.6%だった。
30.1%の人は「自分の大学生活に満足した」、26.8%の人は「満足しなかった」、35.8%の人は「どちらでもない」、7.3%の人は大学教育を受けなかったと答えた。
今回の調査の結果、75.0%の人が「功利主義」が現在の国内大学が抱える最も深刻な問題だと認識していることが判明した。
「大学の行政化が心配です」。厦門(アモイ)大学教育研究院の鄭若玲・教授は、行政本位のお役所仕事が、本来学術の神殿であるべき大学を深刻に蝕んでおり、「教授間での昇進競争」的な奇怪な現象が出現、よって学術資源を行政に依存して獲得しようという動きが広まったと指摘する。
今回の調査結果でも、「大学の行政化が明らかに進んだ」と答えた人が72.2%に達し、国内大学が現在抱える第二の問題となっている。
国内の大学が抱えるその他の問題として、▽学生の総合的素養の育成がなおざり(70.9%)▽盗作など学術不良現象が深刻(61.0%)▽革新的人材に乏しい(55.8%)▽学術評価基準に問題がある(53.2%)▽一流の教育家に乏しい(50.2%)▽管理が不透明(48.6%)---などが挙げられた。
また今回の調査では、世界一流大学としての基準も示された。
「人民網日本語版」2010年5月25日