2010FIFAワールドカップ(W杯)南アフリカ大会は現地時間15日、1次リーグG組が行われ、朝鮮とブラジルが対戦した。中国中央電視台(CCTV)ニュースチャンネル番組「環球視線」はこのほど、W杯での朝鮮の闘いに論評を行った。
論評によると、朝鮮は最終的にはブラジルに1-2で敗れたものの、朝鮮の負けは栄誉ある敗北であり、話題の中心となった。世界ランキング105位の朝鮮が同1位のブラジルと対戦、全く隙のない堅いディフェンス、そして試合終了間際の後半44分に1点を返したことは、誰にも予想できなかった。
試合開始のホイッスルが響く前に、朝鮮は既に世界を感動させた。朝鮮FWの鄭大世(チョン・テセ(J1川崎))は国歌が流れると大粒の涙で感極まり、この映像はすべての観衆の心に響いた。
朝鮮は1966年イングランド大会でW杯初出場を果たしたが、英国外務省は当初、入国ビザ発給を拒否した。しかし朝鮮は強豪イタリアを破り8強入り、アジアサッカー史上初めての奇跡をもたらした。次なるW杯出場までに、朝鮮は44年待ち続けた。朝鮮国家がスタジアム上空にこだました時、朝鮮のメンバーには多くの過去がよみがえった。
寄贈されたバス、寄贈されたユニフォーム、寄贈されたスパイク、毎月最高12元相当の給与。これが朝鮮代表であり、南アフリカ大会へ駆け上がった。
番組の中でゲストとして出演した「体壇週報」の顔強・副社長は、朝鮮の健闘は中国人に自信と希望、すなわち東アジア人が依然として高レベルのサッカーをプレーできる可能性を示唆したと語った。今回の大会では東アジアから日本、韓国、朝鮮がよい例として出場しており、人種、あるいは勝利という見地からみてもいずれも、技術的には問題はない。しかし一方で顔副社長は、今回の朝鮮の健闘は中国サッカー界に大きな衝撃をもたらしたと述べている。中国人は自分達のサッカーレベルを恥ずべきであり、その恥をいつか覆す日が訪れることを期待すべきであり、この恥への自覚はまだまだ不足している。顔副社長はこのように語った。
「人民網日本語版」2010年6月17日