上海市では10月1日から、基本養老年金の受給開始時期の先延ばし手続を受け付ける。市人力資源・社会保障局(人保局)は27日、市が発表した試行意見に基づき、定年退職の年齢を男性65歳、女性60歳まで延長することを明らかにした。北京の日刊紙「新京報」が28日、伝えた。
試行意見によると、企業の各被雇用者は、養老年金の受開始時期の先延ばしを申請することができる。都市部養老保険に加入している企業で働く専門職資格を有する従業員、技師・高級技師の資格証明を持つ技能職員、企業が必要とする他の従業員は全て、定年退職年齢を先延ばしすることが可能となった。
市人保局担当者は、「養老年金の受給開始時期の先延ばしは、各人材の職能発揮に大いに有益となる。また、個人養老年金の受給条件にも有利に働く。職に就くことで収入が得られる一方、養老保険料も引き続き納付することで、個人養老保険の納付期間を延ばし、個人の年金口座資金も増やすことができる。これにより、養老保険の受給待遇が高くなる」と語る。
定年退職年齢の引き上げは、人口老齢化に対する各国の重要措置のひとつとなっている。上海市は国内でもいち早く高齢化が訪れる都市となるため、養老年金受給開始時期の検討・調整は、極めて重要な意義を持つ。
「人民網日本語版」2010年9月28日