高騰を続ける不動産価格と経済発展はすでに男尊女卑の中国の伝統を崩しつつある。今では女児誕生を喜ぶ若い両親が増えている。「国際金融報」が伝えた。
過去数十年にわたり、中国が進めてきた一人っ子政策は男児尊重の歴史を加速させ、数百万人の女児が捨てられ、堕胎された。
しかしながら都市化に伴い男児の養育費が増大、同時に男児のメリット(耕作や年老いた両親の世話)が少なくなり、人々の伝統的観念---中国では女の子は余分とみなされ、多くの中国の女児が海外に養女として引き取られた歴史---が変わりつつある。
世界銀行がこのほど公表した報告によると、北京および一部の省(自治区・直轄市)では男女比の不均衡が1995年にピークに達し、その後は若干減じている。一部の省(自治区・直轄市)でも2000年に男女比の不均衡が緩和傾向にあり、希望が出てきている。中国全土で女児への対応に変化が起きているようだ。
ネット掲示板では、いかに女児を妊娠するかといった議論も女性の間で増えている。
不動産高騰もこの変化に拍車を掛けている。中国の家庭の伝統では、息子が結婚する前に家を用意する必要があることから、今週始まった10年に1度の国勢調査でも女児増加が明らかになるだろう。
今も多くの農村で残る風習だが、息子が姓を継ぐことから、歴史的に男児が寵愛されてきた。
「人民網日本語版」2010年11月15日