国家人口・計画生育委員会の李斌主任はこのほど、人口関連事業の全面的推進や長期にわたるバランスの取れた人口成長に関するインタビューに答えた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
李主任は、「十二五(第12次五カ年計画:2011-2015年)」期間中の中国の人口成長すう勢の見通しおよび人口・計画出産事業に関する新しい構想について以下の通り述べた。
「十二五」期間中、人口増加圧力は依然大きい。特に、人口の資質と分布に係わる問題が際立っており、構造上の問題も徐々に顕著化している。人口問題は、資源環境や経済社会発展と互いに関連し合っている。
同期間中、中国の総人口は、従来と同様の増加傾向が続くと見られ、安定的で適切な低出産レベルを維持する必要がある。人口の資質の全体レベルは低いままで、新生児の男女比は依然格差が大きい。高齢化が加速し、高齢者人口は2億人を上回る見通し。流動人口も増加が続き、都市・町部の人口が農村人口を初めて上回ると見られる。世帯の規模・構造・機能にも変化が生じ、核家族化と構造多様化、分散居住化などの特徴や傾向が進む見通しで、家庭の全体発展を高めることが急務となっている。
以上の課題を克服するため、「十二五」期間中の人口・計画出産事業における重点任務6項目が、次の通り定められた。
1 計画出産の基本的国家政策を引き続き堅持し、政策内容を次第に改善、長期にわたるバランスの取れた人口発展を促す。
2 「人口の質」向上を優先目標とし、その第一ポイントを新生児人口の質向上とする。人口大国からマンパワー強国へのシフトチェンジを加速する。
3 男女が平等に経済社会活動に参与できる公共政策を実施し、依然高い新生児の男女比格差をいっそう緩和するよう尽力する。
4 流動人口関連業務・管理の強化に努め、流動人口を対象とした基本公共業務の均等化を進め、合理的な人口分布を促す。
5 前向きかつ健全、保障が行き届いた調和のとれた人口老齢化対策戦略を実行し、家庭が主導し、コミュニティが委託を受け、機関が支える養老サービスシステムを構築する。
6 家庭福利の向上に有効な政策システムを構築し、家庭の発展力を高め、家庭の幸福と調和を促進する。
「人民網日本語版」2010年12月21日