20日に開催された第11期全国人民代表大会常務委員会第18回会議において、刑法修正案第8稿)草案の2回目の審議が始まり、草案初稿から数々の重要な修正が行われた。
初稿で注目を集めた、「満75歳以上は死刑適用外」は、草案第2稿で、満75歳以上で死刑適用外となる条件が追加され、さまざまな複雑な情況に応じて判断が下されるという内容が盛り込まれた。
初回審議後、一般社会に対して、草案に対する意見募集が行われた。一部の地方・組織からは、「満75歳を満70歳に改めるべきだ」との提案が出され、「老を敬い幼を慈しむ」伝統理念や人権保護主義が浮き彫りとなった。
一部ネットユーザは、「高齢化社会に入った中国で、国民の寿命は延びる一方だ。75歳以上でも、凶悪犯罪を起こす能力を持っており、処罰を一律に軽くすれば、犯罪の増加につながる恐れがある」と警告している。
さまざまな検討と提案を経て、「裁判時に満75歳以上の者については、死刑は適用しない。ただし、特に残忍な手段によって殺人を犯した場合は除く」という案に修正された。専門家は、新しい修正案は、高齢者に対する人道主義精神を体現すると同時に、複雑この上ない社会の現実も配慮したものだと認識している。
「人民網日本語版」2010年12月21日