アテネと北京のオリンピック2大会連続で2冠に輝いた中国の女子水泳飛び込み・郭晶晶選手が、来年に迫ったロンドンオリンピックを待たずして、現役引退を決めたという。飛び込みナショナルチームの周継紅監督は23日、郭選手がすでに引退届を提出、引退手続が進められているとメディアに明かした。
1981年生まれの郭選手は、1995年の第9回ワールドカップでチャンピオンの座に輝き、一躍有名になった。2004年アテネと2008年北京の両オリンピックで、板飛び込みとシンクロナイズド板飛び込みの2種目でそれぞれ金メダルを獲得した。郭選手にとって最後の三大国際大会となったのは、ローマで行われた2009年水泳世界選手権だった。同大会で女子3メートル板飛び込みと3メートルシンクロ板飛び込みの2種目で5連覇を達成、現役時代に合わせて31の世界チャンピオンに輝いた。
郭選手は2009年末、中国人民大学に入学、「無期限」休養に入った。広州アジア競技大会開催前の2010年9月末に中国水泳協会が発表した飛び込みチーム合宿参加選手名簿には、郭選手の名前はまだ掲載されていたが、アジア大会には結局出場しなかった。
郭選手引退に関する周監督のコメントは次の通り。
「休養中の郭選手とはずっと連絡を取り合っていたんですが、郭選手は昨年末から現役引退の意向をはっきりと示していました」
「競技を離れたこの1年余り、英語の学習に打ち込み、大学での学業も続けていました。少し前には英国に語学研修にも行っていて、今では英語でメールやショートメッセージを送るのに不自由は全くないようです」
「郭選手はこの10年以上、中国の飛び込みに多大な貢献を行い、『郭晶晶の時代』を築き上げました。彼女自身も、自分は飛び込みを心の底から愛しており、飛び込みと離れることは大変つらいと言っていました。ただ、競技から離れなければならない日はいつかは必ずやってきますから。自分をさらに高め、これからも充実した人生を送りたいと彼女自身も前向きに考えているようです」
「人民網日本語版」2011年1月24日