中国に立ちはだかる難題:「春運」

中国に立ちはだかる難題:「春運」。 13 億の中国人にとって、一年で最大のイベントといえば、一家が集う春節(旧正月)であろう…

タグ: 帰省,旧正月,春運

発信時間: 2011-01-25 15:31:48 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

13 億の中国人にとって、一年で最大のイベントといえば、一家が集う春節(旧正月)であろう。1億人以上が帰省の途につくこの時期、交通機関や観光地の込み具合は、人々が最も気になるところであり、混雑の緩和は、中国が長い間取り組んできた大きな問題だ。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

関連主管部門が発表した統計データによると、40日に及ぶ今年の「春運(旧正月前後の輸送ピーク)」期間中、各種交通機関を利用して国内を移動する人は、前年比3億人(11.6%)増の28億5900万人に達する見通しで、移動人口の最高記録を再び更新する模様。

「寒さを厭わない人は、自転車での帰省はどうだろうか?あるいは、馬を入手して乗って帰るという手はいかが?」という「春運切符購入不完全攻略」などの内容が盛り込まれたネットユーザ製作による「春運手帳」が、ネット上で話題を呼んでいる。こうした冗談の裏には、切符がなかなか手に入らないことに対するやるせなさが表現されている、とあるネットユーザは指摘する。

旧正月期間、鉄道輸送力が不足し、切符1枚でさえ入手困難な状態がなおも続いている。気象条件も、この時期の輸送に影響を及ぼしている。今年の気象状況を見ると、南部では雨雪・結氷天気が続いており、湖南省長沙市や江西省九江市では、暴雪の中で春運初日を迎え、その後も広い範囲で雨雪が降り続いている。空港の一時閉鎖や高速道路の通行止めも災いし、もともと不足している鉄道輸送力は、まさしく「泣きっ面に蜂」状態だ。

このような厳しい情勢に対応するため、国内の道路交通、鉄道、民用航空は、最大限の努力を尽くしている。異常気象に見舞われた各省(自治区、直轄市)の輸送部門は、機械設備、予備輸送力、被災者救援物資など各分野で、周到な準備を整えた。

鉄道では、今年の春運期間用切符購入窓口を全路線で2 万カ所設置した。これは、昨年の春運より3千カ所多く、鉄道旅客が最寄りの販売窓口で切符を購入できるよう、便宜が図られた。全国鉄道の日平均旅客列車発車本数を、前年同時期比293本増の2265.5本とした。また、日平均旅客輸送能力を、同比延べ69万人(12.5%)増の延べ620万人まで引き上げた。

鉄道以外では、大・中型バス約84万台および旅客輸送船1万7千隻が投入された。交通運輸部は、中国気象局と共同で早期警報対応システムを構築し、必要時には結氷・雨雪天気に対応した道路通行確保のための応急試案を発動、人々への外出時の交通情報提供を抜かりなく実施する方針。

浙江省発展・改革研究所の卓永良所長は、「春運は、国内各地域間のアンバランス状態を増長させる難題だ。この春運問題を解決するには、地域間の調和の取れた発展実現のための根本的解決を図る必要がある」とコメントしている。

「人民網日本語版」2011年1月25日

日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。