春節(旧正月)長期連休が終わり勤務先に戻ると、周りの友人らが春節7日間の出費を明かし、1カ月の給料ではとても足りないとこぼされた人がいる。さらに、春節連休の出費は大きく、自分が苦労して1年間積み立てた貯金もほとんど残らず、「年光族(1年で財産を使い果たす人達)」となったと恨み節を語る人も少なくない。加えて一部のネットユーザーからは、春節の出費は最高数万元で、「春節」が単なる「春劫(春に奪われる)」となったと皮肉る声も出ている。「光明日報」が伝えた。
非常に多くのネットユーザーは春節の「決算」を公開した際、さまざまな心情を吐露した。ある人は「人情の往来があれば、出費せざるを得ない」と認め、また「春節の大きな出費はすでに幸福感に影響を与えている」とした人がいたほか、「年越しは絵を描くようなもの。たくさんお金を使うのも価値がある」との書き込みもあった。
「私の春節の出費は計1万6018元。うち紅包(ご祝儀)は8500元」。実家が深センのハンドルネーム「Rain」さんはネット上で「決算」を公開した。彼女はご主人との深センへの年越しで、往復の交通費に1600元使った。両親への紅包に3千元。お舅さんには1千元。ご主人のお父さんに1千元。姪に1500元。父親に300元の革靴をプレゼント。姪に80元のコート。両親に外でモーニングサービスをおごり254元。ご主人にファッションブランド「G2000」の新作1430元……
「四川中産小康家庭(中産のややゆとりのある家庭)年越し出費サンプリング大調査」によると、80戸の家庭のうち、春節の出費が1万元以上は44戸、55%を占め、5千元-1万元は24戸、30%。5千元未満と出費が少なく済んだのは12戸だった。
またあるサイトが全国投票の結果をまとめたところ、今年の春節の出費が3千元以下は20%、3千元-5千元は20%、5千元―8千元は40%、8千元以上は20%を占めた。
数年来、物価上昇に伴い、都市・農村住民の所得の伸び、さらには人々のQOL(生活の質)の改善が進み、お年玉の平均値も自然に上がっている。「圧歳銭(お年玉)」の「歳」の字の発音が「祟」と同じであるため、「圧歳」が「圧祟(たたりを縮める)」として吉祥の象徴であると呼ばれるようにもなった。ある専門家は、先輩・後輩へのご祝儀、あるいは親戚・友人へ接待の礼金を差し出すことは、吉祥を描くことであり、負担となるべきではなく、背比べの指標であってはならず、祝日の消費需要は身分相応の、理性的なものであるべきと指摘している。
実際別の角度からみれば、春節の出費が多くなればなるほど、市民の消費需要と消費力の高まりが反映され、中国の祝祭日消費市場の巨大な潜在力をも示すことになる。商務部の春節大型連休社会消費品小売総額統計によると、2005年に1600億元、2006年に1900億元、2007年に2200億元、2008年に2550億元、2009年に2900億元、2010年に3400億元。2011年には4045億元にまで上がっている。
「人民網日本語版」2011年2月11日