このほど発表された「2010中国未成年者インターネット・携帯電話運用状況調査報告」によると、携帯電話はすでに未成年者のネット利用の新たな端末となっており、調査を受けた未成年者の携帯電話所有率は46.6%、携帯電話ネット接続率は39.5%に達した。「中国青年報」が伝えた。
半年以上にわたった今回の調査は、全国10-18歳の児童・生徒を中心に、保護者・教師も加え、北京市、浙江省、甘粛省など10省・市の小中学校106校で実施。未成年者のインターネット利用の現状、携帯電話の使用状況、携帯電話でのネット利用状況、新メディアの未成年者に対する影響などについて調べた。
未成年者による携帯電話でのネット利用は▽中国で最も利用されているインスタント・メッセンジャー「QQ」でのチャット▽音楽鑑賞▽ブログ、スペース、アルバムサイトの利用▽情報検索▽オンラインゲーム--などに集中しており、うち9割近くの未成年者が携帯電話を利用して「QQ」でチャットしていることが分かった。
報告は、パソコンでのネット利用に比べ、携帯電話によるネット利用はより手軽でスピーディーという特徴を有しており、携帯電話を持つ未成年者はいつでもどこでも携帯電話を利用してネットに接続できる環境にあるため、好ましくないネット情報への接触率も増大していると警告。同時に携帯電話によるネット利用の隠ぺい性は、未成年者のネット利用に対する保護者の管理を難しくしており、未成年者の学習・生活に一定の影響を与えるのは必至と指摘している。
「中国未成年者網脈(ネット関係)プロジェクト」の重点である今回の調査は、中国少年先鋒隊事業発展センター、中国社会科学院青年研究センター、中国社会科学院新聞・メディア研究所、および中国青年政治学院が共同で実施した。
「人民網日本語版」2011年3月9日