武漢市で初めての居住証が30日午前、申請者に手渡された。同市はこの日、計507件の居住証を即時発行した。年内の発行枚数は100万枚に達する見通し。これにより、15年以上にわたり外来流動人口に発行してきた暫住証(暫定的居住証明書)が全面撤廃され、今後、居住証がそれに取って代わることになる。
武漢市公安局によると、居住証の発行申請は15日から受付をスタート、これまでに2万件以上の申請を非戸籍者から受理したという。30日に発行された507件以外の申請は処理中で、これから続々と発行される。
上海、成都、昆明に続き今回の武漢市と、流動人口向け暫住証発行を廃止し、居住証に切り替える都市が増えている。この傾向は、流動人口が仕事や生活面で都市住民と同じ待遇を受け、自由に転居できるようにとの計らいによる。
1980年代中・後期にスタートした暫住証制度によって、農民工(農村から都市に出て働く臨時就労者)などの流動人口は、子女の学費を徴収するなど、就業、教育、医療など各方面での権利を制限されていた。暫住証の廃止を求める声は、長い間止むことは無かった。
武漢市公安局の胡局長によると、同市の暫定居住人口は200万人に達するという。暫住証から居住証に切り替えられた後、教育、医療、就業など10分野で、同市に戸籍の無い居住証所有者も、市民と同等の待遇を受けることができる。
「人民網日本語版」2011年3月31日