江蘇省が支援した四川省綿竹市の官宋硼堰取水場の建設プロジェクト (石剛撮影)
四川省は古くから「千河之省」と称えられてきた。2260年余りにわたってその役割を発揮してきた都江堰の水利工事は「世界水利工事の元祖」と呼ばれ、今もなお成都平原の肥沃な田畑を潤している。都江堰の建設は、もともと自然条件の悪かった成都平原を「天府之国」へと変えた。しかし、水資源の分布が時期的にも場所的にも均等でなかったため、水資源開発利用率は低く、大中型基幹工事は少なく、水利保障能力は依然として弱く、干害や水害が頻繁に起きていた。特に2008年に発生した「512」汶川大地震は、もともと基礎の弱かった四川省の水利にとって災いの上に災いを重ねるようなものだった。統計によると、地震により省内の水利施設は損壊し、農業灌漑や都市農村住民の生活用水、都市の洪水防止など重要な面に直接の脅威となった。省内のダム1222カ所に地震損壊が見られ、堰止湖が113カ所でき、およそ668万の被災者の飲用水の安全が脅威にさらされた。
国務院の統一配置と水利部の手配により、四川省水利庁は2008年7月15日に『汶川地震四川省水利震災後再建計画』を作成し、「三年の再建任務を二年でほぼ完了する」という目標を打ち出した。四川省水利庁の朱兵副庁長によると、省全体の甚大被害県39県の震災後水利再建プロジェクトは計1646件、2011年3月末現在で1554件が竣工しており、竣工率は94%であった。またすでに投資済の金額は累計194億4500万元で、計画投資総額の92%を占めている。