長江洪水・干ばつ防止総指揮部によると、今年初め以降の長江中下流地域の降水量は例年同期に比べて、4割から6割減少し、1961年以降の毎年同期の中で最も少ない年となっており、長江流域の洪水・干ばつ防止情勢は楽観視できないという。
23日、長江洪水・干ばつ防止総指揮部の王国生指揮長は重慶で開かれた2011年長江洪水・干ばつ防止総指揮部指揮長会議で、「現在、長江中下流地域の江西省、湖南省、湖北省などで干ばつが深刻になっており、一部の地区では冬季、春季、夏季と3季連続して干ばつに見舞われる可能性があり、春の種まきや住民の給水にひどく影響している。5月に入って以降、降水量はそれまでに比べてやや増加したが、湖北、湖南、江西、安徽、江蘇などの地域では、降水量は例年同期に比べて依然2割から4割減少している」と述べた。
長江水利委員会水文局は、「今年の増水期(5月―10月)と夏季(6月―8月)における長江流域の降水量は基本的に正常であるが、分布は不均衡で、干ばつと洪水が共に発生する可能性がある。夏季における長江上流地域の降水量は正常でありながら、降水地域に偏りが生じる事が考えられ、一部の地区では洪水災害が発生する可能性がある」と予測している。
「中国国際放送局 日本語部」より2011年5月23日