中国HIVキャリア連盟がまとめた「中国のHIVキャリアおよびエイズ患者『手術難』問題解決に関する提案」報告がこのほど北京で発表された。手術難がエイズ感染者の医療問題として最も深刻で、各級各種病院で発生している。「京華時報」が伝えた。
2009年、同連盟と中国人口福利基金会が協力、全国のHIVキャリアの治療と生存状況について調査が行われた。調査チームは全国26省(自治区・直轄市)45市(県)の124人を訪問、昨年にはさらに11省(直轄市)で感染者の手術難問題を取材した。2年間で集計された手術難案例は計38件。手術難がHIVキャリアの医療問題として最も突出していることが分かった。
中国CDC性病エイズ予防抑制センター主任を務める呉尊友・教授は、この状況をもたらした要因の一つに、エイズ重点病院は一般的に伝染病専門病院だが、専門的な医療サービスを提供する条件が整っていないため、難度の高い手術はこれらの伝染病専門病院の治療範囲を超えていると語る。骨折手術、呼吸器科、あるいは肝臓・胆嚢手術などについても、伝染病専門病院は一般的に行っておらず、総合病院で治療を受ける。しかし専門病院はエイズ患者の受け入れを行っていない。
「人民網日本語版」2011年5月24日