マイカー運転による中国人観光客一行が9日、吉林省長春市を出発した。行き先は、朝鮮の羅先(ラソン)特別市だ。中国人観光客が自家用車で国境を越え、朝鮮を訪問するのは初めてという。中国新聞社が報じた。
9日午前6時、マイカーツアーに参加する車両が長春コンベンションセンターに集合した。各車には通し番号が割り振られ、「自家用車で朝鮮を体験する旅」と書かれたステッカーが貼られた。準備が整い、午前7時に一行は長春を出発した。午後には、朝鮮の対岸に位置する吉林省琿春市の圏河口岸に到着し、吉林省の主催で関連式典が催される。
マイカー朝鮮旅行の主催旅行社である吉林省中国青年旅行社の江浩経理によると、自家用車2台、計約90人が今回の「体験・朝鮮への自家用車の旅」に参加、その顔ぶれは、吉林省の青年企業家や旅行社の社長などという。
ツアー一行は9日午後、圏河口岸で国境を越えて朝鮮国内のラソン地区に到着し、羅津(ラジン)港や羅津湾を観光する。ラソンでは現地の子どもたちによるパフォーマンスを観賞し、故金日成(キム・イルソン)主席がかつて訪れた海洋村や望海閣を見学、自由行動の時間もある。一行は11日午後、吉林省に戻る予定。
ラソン特別市は中朝国境地域にある。朝鮮政府は、ラソン経済貿易区に国際レベルの加工貿易区や中継貿易区を建設する長期計画をすでに定めている。朝鮮は今年5月末、中国人観光客が自家用車を運転して朝鮮を訪問することを認め、ラソン特別市をマイカー旅行体験の対象地に指定した。
「人民網日本語版」2011年6月10日