高速鉄道の急速な発展は、5つのリスクをもたらしている。中国国務院安全生産委員会弁公室副主任、国家安全生産監督管理総局副局長の王徳学氏は6月9日、このように警告した。
京滬(北京・上海間)高速鉄道が間もなく開通するが、高速鉄道の急速な発展について、王徳学氏は「高速鉄道は技術が新しく、スピードが速く、難度が高いため、管理面の任務が重く、もたらされるリスクも大きい。事故が発生すれば、その結果は想像を絶するほど深刻なものになる」と指摘した。
王徳学氏は、これらの問題は鉄道内部と社会の総合管理と関係があると分析する。
技術リスク
路床沈下、軌道の安定性、列車のブレーキ性能、信号制御と通信システムの安定性、信頼性などをすべて一定期間内に実践、検査、完備する必要がある。
管理リスク
関連の法律法規、基準・規範、管理制度、人員の素養などを改善し、高める過程が必要である。
沿線の環境リスク
高速鉄道には列車自体の安全リスクのほか、駅、気象・地質災害、沿線の治安、鉄道と道路の交差など一連のリスクもある。王徳学氏は、「ある機関と個人は鉄道の安全区域内で関連の開発投資を行い、採鉱、生産・経営施設の設立、住宅の建設を進めるなどし、事故の潜在的リスクを形成している」と強調した。
社会的リスク
王徳学氏は、「運行中の高速鉄道列車は、レールの上を走る大型の民間航空旅客機のようで、様々な過激分子の攻撃対象になる可能性もある」と話す。
安全管理
沿線の安全管理レベルを高め、住民の高速鉄道の安全に対する意識も高める必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月10日