運営後の京滬高速鉄道 沈下が基準を超えたら?

運営後の京滬高速鉄道 沈下が基準を超えたら?。 では沈下が5mmを超えたら?高速で走行する列車が不安定な路盤により脱線などの重大事故が起こる可能性がある。もしそうなった場合の被害の大きさは想像に難くない。

タグ: 京滬高速鉄道 路盤沈下 対策 緩衝板

発信時間: 2011-06-08 16:27:13 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

京滬高速鉄道 工期短縮のための数々の発明やノウハウ

 

工期半分短縮 京滬高速鉄道の沈下防止対策は?

 

軌道路盤沈下、緩衝板で調整

李克賢副総経理によると、評価合格を得るためには、その沈下は安定化させなければならない。安定といっても沈下しないということではない。高速鉄道の正式運転が始まれば、軌道路盤はまだ沈下するだろう。京滬高速鉄道は時速380km/hの設計要求がされているため、正式運転が始まってからの軌道路盤変位は今後100年間において5mmを超えてはならない。

では沈下が5mmを超えたら?高速で走行する列車が不安定な路盤により脱線などの重大事故が起こる可能性がある。もしそうなった場合の被害の大きさは想像に難くない。

実際、北京と天津をつなぐ高速鉄道の軌道路盤は、雨水が溜まり、陥没が生じるという問題も出現した。

旧来のバラスト軌道では、路盤が沈下しても、バラストなどの充填材で補正すればよかった。京滬高速鉄道はバラスト層がない軌道を採用しているため、沈下しても、この方法は使えない。

李克賢副総経理によると、京滬高速鉄道の枕木とレールの間には、レールパッド、軟質弾性体と硬質弾性体の3層の緩衝材が使われている。軌道路盤が沈下しても、この3層が変形するだけで、レールには影響しない。今回用いられた硬質弾性体は通常、10mmの厚さがあり、厚さ20mmのものに取り換えることも出来る。京滬高速鉄道の調整・試験段階において、レールパッドの厚さを調整している。これは沈下予防のための方策なのである。

李克賢副総経理は「だがこれは決して万能なものではない」と言う。硬質弾性体などにより調整可能な厚さは、今は1cmであるが、数十年後には、調節可能な厚さは最大で5cmになるはずだ。

このため、工事の品質がこの範囲を超える事があってはならないのである。

沈下の予防には、監視の強化が不可欠である。京滬高速鉄道は厳格な沈下モニタリング制度を制定しており、路線が完了すれば、100カ所ものモニタリングポイントにおける監視データを常時報告しなければならない。

短縮された工期で建設された京滬高速鉄道だが、はたして沈下などの危険性はないのか?北京交通大学の趙堅教授は「京滬高速鉄道は主に、路盤を人工的に固めて対応してきた。安全面では問題無いはずだ。少なくとも近い将来においては問題にならないはずである。沈下モニタリング制度がきちんと実施されていれば、今後も問題はないだろう」と述べている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月8日

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