「よろず神の国」と呼ばれる島根県には、いたるところに神社がある。しかも、神社で重要な祭祀を行う時には、必ず「神楽」を上演する。「神楽」は神話を題材とした仮面をつけて踊り、歌をうたい、笛、太鼓などの伝統楽器の伴奏を伴う芸能だ。
島根県雲南市の海潮中学校では早くも30年前に「神楽クラブ」が設立され、1992年にはこれが「神楽部」と改名した、島根県の唯一の「神楽部」を持つ中学校である。「神楽部」はよく福祉施設で公演を行っている。毎年10回ぐらいの公演を行い、伝統文化の伝承に大きなな貢献をしている。学生たちは10月6日、須賀神社隣の「神楽の家」で、各国からの記者たちに神話の中の英雄「スサノオ」が「ヤマタノオロチ」を退治するストーリを上演した。
海潮中学校「神楽部」の公演はすべて生徒が担当している。面白いのは、6日「スサノオ」を担当したのが女子生徒だったことだ。生徒たちによると、彼らは小さい時からよく聞いていたため、「神楽」が好きになったという。中学生の「神楽」に対する情熱は、日本の伝統文化教育を重視する傾向と関係している。