中国政法大学立憲政治研究所が20日に発表した「2011年国家公務員募集・採用選考における差別状況に関する調査報告書」によると、2011年国家公務員試験で募集されたポスト約1万の全てにおいて、健康上・年齢上の差別があり、政治的身分、性別、戸籍、地域など各方面でも差別的な条件が課されていた。 北京の日刊紙・京華時報が伝えた。
▽全募集ポストが年齢制限付き
今回の調査では、中央国家機関・人民代表大会、人民法院、人民検察院、婦女連合会、身体障害者連合会、労働組合6部門で働く公務員の募集・採用選考基準を対象に、募集採用要項に差別的な条件が盛り込まれていないかどいうか、あるいは、関連規則に制度上での差別が存在していないかどうかが調査された。
就業差別は主に、性別、民族、社会的身分、身体障害の有無、健康状態、政治的身分、年齢、身体的特徴の8方面に見られる。2011年中央国家機関公務員で募集が行われた、9762のポストでは、関連規則に健康面・年齢面という2種類の差別が存在し、差別が存在する割合は100%に達した。
例えば、中国民航航空警察官本隊系統分隊の92のポストは全て、「年齢28歳以下」という条件が付与されていた。しかし、就業差別に詳しい中国政法大学の専門家は「28歳より年上の人間が、民用航空警察官本隊系統分隊職員の職責に堪え得ることができないことを証明する科学的根拠は存在しない。このため、応募条件に28歳以下を盛り込むことは、単に随意的であるばかりでなく、年齢差別にもつながっている」と指摘する。