▽かなり深刻なジェンダー差別
報告書によると、公務員募集・採用のプロセスで、模範的な法律文書に表示された健康差別と年齢差別以外に、政治的身分や社会的身分による差別もかなり目立った。
出願者が中国共産党党員であることや共産主義青年団団員であることを求めているポストは、全体の19.1%を占めた。ジェンダー差別もかなり深刻な状態で、ポスト全体の15.6%に見られた。次に多かったのが社会的身分による差別で11.5%。社会的身分による差別のうち、最も多かったのは戸籍差別と地域差別で、社会的身分による差別全体の85%を占めた。このほか、身体的特徴による差別は0.4%。
一方、国家公務員募集・採用選考における公平な就業保障の面で、いくつかの前向きな変化もあった。例えば、以前はよく目にした「容姿端麗・品行方正」といった条件はもはや過去のものとなり、一部疾病による制限は緩和された。また、一部警官職における身長、特技、視力など身体的特徴に関する制限も緩和され、高学歴ポストや特別ポストの年齢的条件も低くなった。
中国政法大学立憲政治研究所は、国家公務員募集・採用においてあまねく存在している就業差別について、制度上の差別を撤廃し、公務員募集・採用選考関連規則を改正し、公務員募集採用プロセスでの就業差別審査システムを打ち立て、公平な就職機会の実現を加速するよう提案している。
「人民網日本語版」2011年11月21日