中国鉄道部門はこのほど、春節(旧正月、今年は1月23日)前後に起きる帰省ラッシュ「春運」が始まるとみられている来年1月8日から、北京駅、北京西駅で実名制乗車券制度を導入する見込みであることを明らかにした。改札は荷物のセキュリティ検査に先立って、駅の外で行われる計画。北京市の政府紙「北京日報」が報じた。
全国鉄道から直接北京に着くZで始まる列車の乗車券が11月20日、インターネット上で発売開始になり、特急のTで始まる列車も12月10日、ネット上で発売される。これに加え、昨年の春節に中国南部地区で実施された実名制が北京ではいつ始まるのかが旅客の関心の的であったが、中国鉄道部門は、来年の「春運」の期間中、北京駅と北京西駅で実名制を試行することを明らかにした。
北京の各駅では現在、改札後に駅に進入する方法をすでに実施しており、旅客はセキュリティ検査の前に、有效な乗車券を駅員に渡し、改札が終わってから駅に進入、セキュリティ検査を行い、列車を待つことになっている。実名制が導入されれば、乗車券以外に身分証の提示が必要となる。改札のために、専用の識別機も導入される計画で、実名制の乗車券が販売された列車に乗車予定の旅客は待合ホールに入る前に、当日の乗車券とそれに書かれている名前と一致する身分証を提示しなければならない。検査にすべて合格した後に、セキュリティ検査を行い、列車を待つことになる。実名制が適用されていない臨時列車や普通列車の乗客はこれまで通り、乗車券を提示すれば駅に入ることができる。
春運の期間、北京駅の利用者はピーク時で最高1時間あたりのべ2万人に上り、「実名制」が実施されれば、1人を2秒で処理しなければならない計算となる。そのため、かなりの混雑が予想される。乗客の流れをスムーズにし、秩序を守るため、各駅には駅員の相当数の増員が必要となるだろう。
「人民網日本語版」2011年11月28日