侵華日軍(中国侵略日本軍)南京大虐殺遇難同胞記念館は25日、各ルートによる情報収集を通じ、南京大虐殺の生存者に関する10人の手掛かりを新たに得たことを明らかにした。
記念館の朱成山館長によると、これら10人のうち、7人が南京に、残る3人がそれぞれ北京・上海・山東省済寧に居住しているという。
南京大虐殺から74年が経過し、最年少の生存者も74歳になった。ここ数年、生存者は少なくなる一方だ。大まかな統計によると、今も健在の生存者はわずか200人前後、平均年齢は80歳以上。記念館は、より多くの証言によって歴史を残す目的で、▽国際基準にもとづき、典型的な生存者をピックアップし、急ぎ証言を得る▽新たな生存者に関する手掛かりを広範囲から募集する--という2つの作業を進めている。
朱館長は、新たに手掛かりが得られた生存者と見られる10人について、さらなる確認作業を行う必要があると述べた。記念館の基準と専門家による公認基準によると、生存者は、(記憶力が十分に備わっているという前提で)自ら目撃した、あるいは被害を受けた、のいずれかの条件に合致すれば、正式に生存者と認められる。記念館は担当者チームを立ち上げ、新たな10人の手掛かりについて事実確認作業を進めている。生存者として正式に認められると、「南京大虐殺生存者証明」が授与され、録音・録画、写真、文字などの方法でより多くの証言を行い、歴史に新たな記録が加えられる。
「人民網日本語版」2011年12月26日