愛くるしい表情で人気を集めている岩手県在住の「かご猫シロ」は中国でも「猫叔（猫おじさん）」として大人気だ。写真集「かご猫」簡体字版の独占出版権を持つ中国の出版大手「北京磨鉄図書」は21日、簡体字版「猫叔了没？」のシリーズ3作目が翌22日に発売されると明らかにした。「長江日報」が伝えた。

　「かご猫」は大きな頭、愛くるしい目、サングラスを掛け、頭にモノを乗せるのが好き。小さな小さなかごの中で眠りこけるのも大好きだ。「かご猫」ブログのきっかけは開設者の単なる趣味から。大きな大きな頭の猫に、花や野菜などをのせて写真を楽しみ、アップロードした。ところが既に9歳と「お年寄り」の普通の猫が、瞬く間にネット上を駆け巡った。出版社の目にとまり、日本ではこれまで写真集3冊が出版され、ペット誌や動物番組の取材が殺到している。キャラクターグッズも続々と発売されており、スーパーキャットとなった。

　「かご猫」ブームは中国のネットをも席巻、中国版ツイッター「新浪微博（ＳＩＮＡミニブログ）」だけでも「かご猫」のファンは15万人を超える。「かご猫が萌え続けてさえいれば、世界はずっと平和」「癒やし系かご猫NO.1」「史上最強の魅力ある眼差しとほっこりした表情の猫」「たった3秒見るだけでなごむ猫」など感じ方は人それぞれ。「微博の女王」女優の姚晨（ヤオ・チェン）さんや在日学者・毛丹青氏（神戸国際大教授）ら著名人も「かご猫」のとりこだ。

　ネットで始まった「かご猫」ブームだけに、「猫叔了没？」には中国のネット文化が十分に反映された遊び心のある解説が付いており、中国のファンがより親しみを感じる作りになっている。

　「人民網日本語版」2011年12月28日