(資料写真)
2011年に全豪オープンで準優勝し、全仏オープンで優勝した女子テニスの李娜は、昨年の総賞金額を384万ドルとした。それにより商業的価値も上がり、通年の広告収入は1,800万ドル。総収入は2,200万ドル(1億3,800万元)となった。
2010年の李娜は中国アスリート長者番付で6位に過ぎず、年収は175万ドルだった。しかし2011年末の女子テニス協会(WTA)の賞金ランキングでは370万ドルで第4位(一位はペトラ・クビトバで514万ドル)にアップし、中国史上、姚明に次いで賞金、広告の高いアスリートとなった。この点だけを見れば、最盛期の劉翔でも成し遂げられなかった業績だ。
特筆に値するのは、李娜の「成功モデル」はグローバルな見地からも参考になるということである。女王不在が続く女子テニス界では、李娜は決して不動のナンバーワンではない。とはいえ彼女の広告収入は、WTAの2011年賞金ランキングでトップ3に君臨するクビトバ、ウォズニアッキ、アザレンカたちのそれをはるかに凌ぐ。その理由は、李娜が高度成長中である国家の国民だからであり、中国という巨大市場を相手にする国際的ブランドが、このコストパフォーマンスがきわめて高いスーパースターを放っておかなかったからである。