▽過半数が国内民間企業に就職
海外帰国者といえば外資企業への就職を希望するというのが従来の一般的なイメージだった。しかし、今回の調査によって、就職先はますます多岐にわたっている現状が明るみに出た。このうち、彗星のごとく現れたのは民間企業で、今では海外帰国者を最も多く雇用する主力軍となった。海外帰国者の46%が、民間企業でキャリア生活の第一歩を踏み出している。
当然のことながら、外資企業・合弁企業に就職した海外帰国者も32%いた。このほか、大型・中型国有企業や公務員も、海外帰国者にとって魅力的な就職先だ。海外帰国者の1%は、帰国後自主創業した。自主創業した企業の7割以上は、ハイテク分野に集中している。
▽収入の決め手は「業務経験」
「大海外帰国者」になるか「小海外帰国者」になるか、つまり就職戦線を勝ち抜く力と給与レベルを決定づけるのは、ずばり「業務経験の有り無し」だ。月給1万元から3万元、あるいはそれ以上を得ている回答者は、ほぼ「大海外帰国者」グループに属している。彼ら職場ピラミッドの最上部の座を占め、国内で早急に必要とされる人材であるだけでなく、海外企業も是非とも誘致したいと望む極めて優秀な人材だ。
「小海外帰国者」は、高校や大学学部を卒業後すぐに留学し、海外で学士や修士の学位を取得した人たちが多い。ある程度の期間をかけて学習に取り組み、言語面やクロス・カルチャー関連知識の面では優位性を備えているが、実務経験が無いため、就職戦線での競争力は国内大学の新卒生と大差なく、厳しい生存競争にさらされている。調査回答者のうち、このような「小海外帰国者」は43%を占め、月収は3千元から5千元。