日本映画、残っているのは「セクシーさ」だけ?

日本映画、残っているのは「セクシーさ」だけ?。 1月30日、『日本新華僑報』によると、日本の国産映画は益々世界に太刀打ちできなくなり、勢いを失っているという…

タグ: 日本,国産映画,映画,俳優

発信時間: 2012-01-31 13:42:39 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

そして21世紀入り、世界の映画が繁栄し始めると、日本映画の足取りは鈍くなり、どんどん遅れを取るようになった。もしかすると、それは日本の映画に対する制約が厳しく、中身のある俳優が少なくなり、軽薄な映画が多くなった所為なのだろうか。

日本は映画に対する制約が最も多い国の一つである。1937年、日本の中国侵略戦争以後、軍は映画への規制をますます強化し、社会を批判する要素がある映画は禁止され、国の政策を宣伝するような、いわゆる「国策映画」が奨励された。戦争が終わると、戦時中に公布された「映画法」は廃止されたが、厳しい規制はまだ残っており、取り締まる側がアメリカに変わっただけのことだった。そして、「真の民主化」が実現されて以降も映画の検閲は続いていた。昨年の3月11日に発生した東日本大震災以降、日本政府は「国民の感情を刺激しないように」する事を理由に、災難や災害関連の映画の上映を禁止した。これらの規制は、映画産業の創作意欲や発展を妨げている。

日本映画界の不況は素晴らしい脚本がないわけではなく、制作力がないわけでもなく、俳優の演技が良くわけでもない。世界最先端のテクノロジーを持つ日本にとって、技術力は最初から問題ではないのだ。大きな足かせとなっているのは、映画業界側が「観客の好み」に迎合しすぎていることである。近年、ハリウッドの大作を好む日本人は益々増え、『ハリー・ポッター』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『トランスフォーマー』などの大作映画がスクリーンを独占するようになった。映画業界にいる人々は観客に満足してもらえるような日本映画を製作する事を諦め、「売れる」「ヒットする」「観客が好きな」映画を目標にするようになった。その結果、結局は大怪我をし、中途半端な映画ばかりが氾濫し、日本映画は衰える一方だ。

もう一点注目したいのは、「世界で名高い」日本のエロティック映画が大ヒットしていることで、他の映画の妨げになっていることだ。エロティック映画も映画であることには変わりはないが、所詮は薄っぺらで「本物」ではない。日本のいわゆる「ポルノ映画」は、そのあからさまな色欲の表現や俗っぽい雰囲気から、映画界の主流になることは一度もなかった。映画に対する制約が厳しい日本政府も、経済的な利益を考え、「ポルノ映画」に対しては寛容だった。その結果、品格のある素晴らしい日本映画がどんどん減退するのを招き、低コストで大きな利益が得られるエロティックな日本映画は世界に多くの「ファン」を持つようになった。

映画は一国の文化レベルを象徴する重要なものである。自由に発展できる環境が無ければ、業界の人も心穏やかでいることができず、健全な市場を作ることができなければ、日本の映画市場はますます「ダイナミックでセクシー」なハリウッド映画に占拠されてしまうだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年1月31日

 

     1   2  


iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。