中国大陸部で500店舗以上を展開する米コーヒーチェーン店「スターバックス」(以下スタバ)は31日未明、中国の公式サイトで、一部商品を同日から値上げすることを発表した。値上げ幅は1-2元(12-24円)程度。北京のタブロイド紙「京華時報」が報じた。
価格が調整されたのは、主にエスプレッソビバレッジやフラペチーノなどの商品で、各2元値上げされる。また単品ミルクや豆乳も各1元値上げされ、「塩キャラメルホットチョコレート 」に限っては3元(約36円)値上げされる。一方、エスプレッソフラペチーノや紅茶などのドリンク、フードメニュなどは据え置き価格。
今回値上げを実施したスタバ中国は「スターバックスカード」(88元<約1千円>)を使えば各種サービスを受けることができると強調。さらに、タンブラーやマグカップを持参すれば、各ドリンク一杯当たり2元引きとなる。
今回値上げに踏み切った理由について、スタバ側は「経営コストなどの上昇に伴い今回、2007年以来の値上げとなった」としている。スタバは昨年11月、本場米国の主要市場でもドリンクの価格を値上げしており、その際も「コーヒー豆やその他商品のコストが上昇しているため」としていた。
スタバがこのほど発表した1月1日現在のデータによると、中国を含むアジア太平洋地区の昨年10月から12月までの営業収入は前年同期比26%増の5億8千万ドル(約440億円)だったものの、営業粗利益率は3.5%減の34.6%となっており、コストが上昇していることを如実に反映した結果となっている。コスト上昇の主な原因はコーヒー豆の価格高騰だ。
スタバ側によると、2012年会計年度(11年10月1日-12年9月30日)の間に世界で800店舗近くを新たにオープンさせる計画。うち中国を含むアジア太平洋地区では300店舗増加させる方針で、そのうち半分が中国大陸部という。
中国では同じくオリジナルブレンドコーヒーを提供している世界最大のファストフードチェーン店「マクドナルド」も1月12日から、コーヒーを含む一部商品を5毛(約6円)-2元値上げした。価格がスタバの3分の1程度に抑えられているマクドナルドのコーヒーはこれまでスタバの最大のライバルとされてきた。
「人民網日本語版」2012年2月2日