中国だけでなく、日本やインド、イスラエル、その他欧米諸国でも、義務教育の中では名著を暗記する授業が行われる。名著の暗記は伝統文化の真髄を知り、知識を増やし、言語レベルを向上させるのに有効だと一般的に考えられている。
日本
日本は教育をかなり重視する国である。特に法教育と伝統文化教育を重点的に教える。日本の法教育は赤ん坊のころから始まる。子供たちは小学生になると、「日本国憲法」を暗記し、小さいころから法律の基礎概念を理解する。また、暗記するのは日本の名著だけでなく、「論語」など中国の古典も含まれており、日本がどれだけ伝統文化を重視しているかが分かる。
ヨーロッパ
シェイクスピアやイェイツを輩出したイギリスでは、小学生になると様々な詩を学ぶ。2009年、イギリスでは全国小学生詩歌暗唱大会が開催された。また、中学生になると、暗記をさせられることはないが、試験問題には暗記をしていないと解けないような問題が出題される。
ドイツとフランスでは、小学校から高校まで詩を暗記することが求められる。先生も抜き打ちで暗唱のテストを行ったりする。
チェコやスロバキア、ハンガリーなど東欧諸国では、子供は名詩を暗記しなければならない。学生は一つでも詩を暗唱できないと、周りから白い目で見られる。
ベルギーでは、幼稚園の子供でさえも簡単な詩を暗唱できる。中学校に入ると、学生は名作のワンシーンを暗唱させられる。
アメリカ
アメリカの教育は自ら考えることを重視し、他人の物をマネはさせない。子供には自立した思考能力と社会での行動力を養わせる。そのため、記憶力に関してはあまり重視していない。
アメリカの教育は、読書は推奨するが暗記を要求しない。アメリカ人は、読書は知識を増やし、視野を広げ、想像力を豊かにすると考えているが、暗唱は人の思想に束縛され、想像力が養われないと考えている。
アメリカの小学校は、学生に暗記を要求しない。しかし、本文を完璧に理解させたあとで、自分の言葉に置き換える授業が行われており、学生たちは自然と本文を覚え、理解力と記憶力を養っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年2月8日