日本新華僑報は10日、「大震災後における中日学生の変化」という文章を掲載した。以下、抄訳。
同文章の作者は毎年千人以上の学生を教える大学の教授。学生のほとんどが日本人だが、中国人や韓国人、そのほか欧米の学生もいるという。同作者は学生との会話を重ねるうちに、震災後、学生たちに変化が生じていることを感じ取った。
社会学の理論によれば、ある社会全体に影響を及ぼす災難が人々の心を一つにするということがよくあるという。元々お互いに関心がなかった人々が、災難を体験することによってお互いを意識し始める。これは心理的な変化である。ある学生によると、所属する詩吟サークルは、震災前は参加者が数名しかいなかったが、震災後は数十人に増え、みな先を争って作品を発表するようになった。
サークルに参加するには、入部届を出すことが大学で決められている。「入部理由にはなんて書いたの?」と学生に尋ねたところ、学生は、「はっきり言うと、勉強面でも恋愛面でもいいから、孤独になりたくないんです」と答えた。
日本人だけでなく、中国人も同じ傾向にある。同作者の大学は国際交流会を組織し、約50名の参加者を集めた。聞くところによると、すでに2組のカップルが誕生し、その中には中国人男性と日本人女性のカップルもいるという。
同作者の周りだけでも、学生間の交流が震災前より活発になっている。震災後の些細な側面ではあるが、中国と日本の学生にとっては、人生に関わる大きな出来事になったのではないだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年2月13日