▽中国で最も人気のある都市は上海
-----では、日本の女性が国際市場に進出する際、どうして上海が人気になるのか?
「中国と日本の経済の間には今、大きな変化が生じており、中国に関心を持つようになっている日本人が増加している。上海や上海周辺には日本系の企業が非常に多く、そこで働く日本人も自然と増加している。そうなると、日本人のためにサービスを提供するレストランや学校、病院などの補助的施設も増える。このようなサービス機構で働いている日本の女性が非常に多いと見られる」
「実際には、欧米諸国で働きたいという日本人が多いものの、欧米も今失業率が高く、仕事を見つけるのは困難。そのため、少し妥協して中国にやって来て、西洋化した生活を送ることのできる上海をまず選ぶ。日本人からすると、アジアを出て欧米に行き苦労するよりも、同じアジアの上海に来る方が都合がいい」
「衣食住など基本的な生活方式の点で、上海と日本はそれほど大きな差はないのに加え、言語も似ている所がある。日本語は上海方言の影響をいくらか受けているといわれ、例えば数字の『2』は日本語と上海方言で全く同じ発音」
「上海で留学したり就職したりする日本人女性の中には長期間の職業計画を立てて来ている人も多くいる。私の知っている復旦大学に留学している日本人女性の中に、もうすぐ卒業する学生がいるが、彼女の職業計画は国際市場で活躍することで、日本に帰る予定はない。彼女の目標はというと、国際公務員の試験を受け、国際機構で働くことだ。彼女は日本語以外に、英語、中国語ができ、これが彼女の得意分野。ほかにも、復旦大学で経営学修士(MBA)を学びながら、働いている女性がいるが、彼女はさらに中国への理解を深め、中国で人脈を作り、自ら働く空間を見い出すことで、自分の未来の基礎を築こうと努めている」