スマートフォンが普及し、情報化が進んだ香港では、24時間体制で働いている会社員が3割半に達し、勤務時間外に対応する仕事の電話やメールが、1日に対処できる量を大きく上回っている事がわかった。香港経済日報が報じた。
あるヒューマン・リソース・コンサルティング会社が従業員405人に対して行った調査によると、1日の労働時間が「9-14時間」とした人は6割に達し、7割が「プライベートタイムにも仕事をしている」と答え、85%が「勤務時間外にも仕事の電話やメールに対応する」と答えた。また、「週7日、1日24時間の勤務体制を求められている」と答えた人は35%、「問い合わせが多く寄せられ、1日に対処できる量を大きく上回り、困っている」とした人は74%だった。
専門家は「ほとんどの社員は家でもパソコンやスマートフォンで仕事のメールをチェックできる。これにより、いつでもすぐに返信しなければならないというプレッシャーが生まれた。これが長期的に続けば、健康的な仕事・生活スタイルを維持するのは難しくなるだろう」と指摘する。
香港大学が行った別の調査によると、労働時間が長すぎる場合、社員の集中力が低下するなどの悪影響が出ることがわかった。
同大学が18歳-55歳のホワイトカラー531人に対して行ったアンケートの結果、1日の労働時間が「9-14時間」とした人は61%で、最長連続勤務時間は48時間だった。回答者のうち、「少なくとも週6日は仕事をしている」とした人は32%で、あるメディア関係者に至っては「休みなしで、90日間連続で勤務」したことがあるという。