中国公安部の黄明副部長は30日、全国公安機関が進めている住民身分証管理業務に関するテレビ電話会議において、「国民の指紋採取に必要な経費を財政予算に組み入れ、証明書申請料は据え置く必要がある。現在通用している初代身分証明証は全て、第2世代身分証明書へ年内に切り替える。また切り替え手数料に関する規定を厳格に守り、指紋情報登録の名義で規定外の料金徴収が行われるようなことがあれば、厳しく処分する」と述べた。人民日報が報じた。
2011年10月29日、第11期全国人民代表大会常務委員会第23回会議で、「『中華人民共和国住民身分証法』改正に関する決定」が審議・通過された。改正後の「住民身分証法」によると、身分証への登録項目には指紋情報も含まれることになり、初代身分証は2013年1月1日から使用できなくなる。新身分証への切り替え作業はかなりの進展を得ており、今年末までに新身分証へ指紋情報登録するための各種準備作業が着々と進んでいる。
公安部は、「第2世代身分証明書を初めて申請する場合、申請者は申請時に指紋情報を直接登録しなければならない。すでに第2世代証明を所持している場合は、登録内容の変更が生じ届け出る際に、指紋情報の登録が求められる。現在有効な第2世代身分証については、国民の自発的意思の尊重という原則にもとづき、指紋情報を追加した新身分証への切り替えを強制してはならない。各地方の公安機関は、早めに身分証の切り替えを行いたいと希望する国民に対し、品質優良なサービスを積極的に提供するよう務めなければならない」と示した。
公安部はまた、初代身分証から第2世代身分証に切り替える国民への対応として、「優先事項4項目」を実行するよう各公安機関に求めている。4つの優先事項とは、「受理の優先」「審査の優先」「情報登録の優先」「身分証作成の優先」で、身分証のクオリティを保証するという前提のもとで、審査・発給に要する期間を可能な限り短縮しなければならない。訪問サービスや事前予約サービスを積極的に実施し、祝祭日・休日にも当番制で対応にあたり、身分証の申請(新規・切替)や作成発給など各業務の担当者が穴を空けることのないよう体制を整え、国民が初代身分証から第2代身分証にいつでも速やかに切り替えられるよう万全を尽くす必要がある。
「人民網日本語版」2012年5月31日