▽焦る30代の若者
中国の思想家・孔子はかつて「三十歳にして立つ」と言ったが、今の若者が持つ「三十歳になっても立てない」という焦りは、IT業界に限ったものなのだろうか。このような焦りをどのように解消し、ポジティブな気持ちに転換していけばよいのだろうか。
中国最大の求職サイト「猟聘網」の創始者、戴科彬・最高経営責任者(CEO)は、80年代の人々の「焦り」について、「このような現象はごく普通に見られ、80年代生まれの人々の焦りは深刻。特に困難に直面したときに助けが得られない場合や、さらなる成功を望んでいる場合に顕著となる。このさらなる成功というのが、収入や今後の発展、達成感などと直接かかわってくる」と語った。
先進国では、このような焦りや困惑は働く人の中でも45‐55歳の人に見られるのが一般的。ところが、中国ではそれが、10年早い30代から見られる。現在、このような悩みを抱え困惑している若者はどうすればいいのだろう。
この点について、戴CEOは「キャリアアップにおけるボトルネックとは何かといえば、職場で自分の求めるものが得られないことだ。まず自分の年齢や能力を超えたものを求めてはならない。2つ目に、職場では自分の技能を継続して高めることが必要だ。そうすればチャンスは自ずと巡ってくる。特に自分の学習能力は肝心。3つ目に、職場で不平不満をあまり言ってはならない。不満を避けるなら、自分が在籍するチームやその上司は協調性のある人、困難にも進んで立ち向かう人と見てくれるようになる。そうすれば、将来自分のことをもっと必要としてくれるようになる」とアドバイスしている。
「人民網日本語版」2012年6月17日