「中国網」の取材に対し、中国資深財経評論員の倪小林氏は以下のように述べる。年金問題は中国特有のものではなく、世界中の国家が通る道である。もっとも中国は30年前に作られた定年制度によって、制度構築と財源準備が遅れてしまった。現在、世に出回っている年金財源赤字に関する様々な数字は、単なる参考値に過ぎない。将来における中国の年金の姿を正確に予想するには精緻さが欠けている。
中国の定年退職者が増え続け、平均寿命もますます延びている現状において、年金の財源問題は様々な方策を通じて解決すべきである。机上の議論だけに留まるべきではない。
基本年金制度をさらに完備させるため、定年退職者に十分な金額を給付させる財源を確保するべきである。政府は基本年金制度の恩恵を全ての人に行き渡らせるべきであり、社会および国家を挙げて年金資金の調達に頭をひねるべきである。また年金資金の運用も重視すべきである。年金財源を維持、あるいは増やすべきだ。以上の方法はすでに、長年にわたって議論がなされてきた。しかし実際の運用は決して満足すべきものではない。年金制度を完備させるためには段階的な過程を踏む必要があるが、足踏みしている余地はない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月17日