ロンドン五輪の開幕式は、英国の過去300年間の変遷を反映した。田園・牧歌的な農耕社会から、煙突の林立する工業革命へ。そして戦後の全国民医療保険の実施、今日のIT革命を表現した。人類がさまざまな課題に対応し、難題を克服するためには、イノベーションが必要となることが、開幕式により伝えられた。イノベーションは往々にして、自由で開放的な乱雑した雰囲気の中から生まれる。
オリンピックと万博の精神は、平和・友好・協力だ。
オリンピック開幕当日、潘基文国連事務総長は「オリンピック停戦」を発表した。同日、世界各地で武力衝突が生じている地域に対して、武器を手放し停戦に入ることを求めた。平和は人類の願いであり、オリンピックはそれを体現している。
オリンピックと万博は、世界各国の友好を示している。オリンピックにせよ万博にせよ、一つの国家では開催できず、世界の協力が必要となる。オリンピックと万博は、世界各国および国民の協力による産物である。
オリンピックと万博は、世界に向上心をもたらす。
現在、欧州債務危機が蔓延・深刻化しており、悲観ムードが欧州大陸を覆っている。しかしオリンピックの開幕式と競技場では、楽観的で喜びあふれる、向上心に満ちた雰囲気が漂い、悲観ムードは影も形もなかった。今日の欧州は、このような雰囲気を必要としている。元気を奮い起こし、一致団結し、共に努力することで危機を乗り切ることができる。麗水万博においても、同じようなムードを感じることができた。
世界はオリンピックと万博を必要としている。これらの大会は同じ時代の人々を励まし、世界の努力・革新・反省を促している。
「人民網日本語版」2012年8月14日