中国国家洪水防止・干ばつ対策指揮部は22日、台風対策に向けたビデオ会議を開き、石垣島の南南西約220kmから西に向かっている台風14号(テンビン)と沖ノ鳥島近海から同じく西に向かっている15号(ボラヴェン)の今後の発達状況や予想される深刻な影響について分析・判断し、各種対策業務を手配。地区・市級の3級応急対策を同日午後4時に発令すると発表した。「人民日報」(海外版)が報じた。
7月下旬から、西北太平洋で熱帯低気圧の活動が例年になく活発になり、ここ1カ月だけでも8号、9号、10号、11号、13号が次々に中国に上陸。20以上の省が影響を受けた。
そして数日前、またしてもフィリピンの東海上で14号と15号が同時に発生。中国の東南の沿海に向かってゆっくりと進んでいる。そのため、台風対策が急務な情勢になっている。
14号と15号は今後、互いに影響・作用しながら中国に向かい、暴風雨や高波が沿海地域を襲うと見られている。そのため、海に出る予定のある船舶や海上の養殖施設、海辺の各施設は警戒が必要。さらに14号と15号の影響は10日間以上続き、内陸部にまで到達して、10以上の省が影響を受けると見られている。
これまでの台風の影響で、揚子江と黄河では水位がすでに高くなったり、100以上のダムが満水になったりし、土壌もぬかるんでいるため、今回の台風で強い雨が降ると、洪水や土砂崩れ、土石流などの2次災害が起こりやすい状態になっている。
「人民網日本語版」2012年8月23日