同済大学(上海)はこのほど、ドイツ連邦文化財団が提唱する「都市縮小」計画の研究成果をまとめた「縮小する都市」の中国語版を出版。11日に出版記念式典と学術フォーラムが開催された。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
同イベントで同大学の呉志強・副校長(スウェーデン王立技術アカデミーの会員、中国2010年上海国際博覧会の園区総企画者)は、「都市というのは生き物で、成長期もあれば、衰退期もある。都市が衰退期に入るという事実は何も恐れることではない。恐れるべきなのは、人々が衰退期について何も知らないこと」と指摘。「中国の一部の都市は2025年前後に衰退期に入るだろう」とし、「中国はそれを見越して都市計画をしなければならない」との見方を示した。
さらに、「都市の成長や縮小は決して特殊な現象ではなく、生き物である都市に必ず生じる段階。中国が将来経験するであろう地域性の都市縮小に対応するために、我々は前もって万全の準備をしておかなければならない」とし、その方法として、「新しい方法や技術を通して、都市の発展や拡大、成長管理に対応すると同時に、都市の衰退や人口の減少にも対応しなければならない」と指摘した。
「縮小する都市」は英国のマンチェスターやリヴァプール、米国のデトロイト、ロシアのイヴァノヴォ州、ドイツのハレ、ライプツィヒ、東京などの都市を研究対象とし、都市の縮小過程の原因や変化について、研究・模索している。
「人民網日本語版」2012年9月14日