学者・張双兵氏によると、同問題の貴重な証人2人が2011年に亡くなり、今年もまた劉面換さん(85)が亡くなった。劉さんは2011年、第二次世界大戦中に旧日本軍兵士から性的暴行を受けた被害者を代表して、北京中国人民抗日戦争記念館で開催された日本軍性的暴行写真展の開幕式に参加。「歴史を忘れてはいけない」と訴えていた。
中華海外聯諠会理事と旅日華僑中日交流促進会秘書長を兼任する林伯耀氏は「これら歴史の貴重な証人は、日に日に老化が進み、さみしい晩年を過ごしている。また病院に行くこともできない。それでも、中国には長年、彼女たちを支援する基金会がない」と指摘し、救助基金設立が急務と訴えている。
林氏によると、「現在、確認できた被害者の多くは、山西省にある旧日本軍と戦闘を交わした国民革命軍第八路軍の基地付近に集中している。一方、中国全土にどのくらいの被害者がいるかに関するデータはまだない」。
「過去のことは忘れてはならず、将来の戒めとすべき。我々は、誰も替わることができない歴史の証人を守り、自分たちの歴史を決して忘れてないために、被害者たちに援助の手を差し伸べるよう呼びかけている」。
「人民網日本語版」2012年9月19日