世界最大のコーヒーチェーン、米スターバックス(スタバ)が22日、杭州市霊隠寺景観区にオープン、中国でネット上を中心に物議を醸している。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
故宮九卿値堂で7年間営業を続けていたスタバが2009年、ついに撤退した。今回、霊隠寺景観区にオープンすることが決まり、「皇帝の居城に入っただけでは済まず、仏様の門にも入った」とネットユーザーから揶揄(やゆ)されている。しかし、故宮の時とは異なり、霊隠寺のスタバは寺院の敷地にまで入り込んだ訳ではない。霊隠寺自体は宗教的施設だが、寺院の敷地の外にある景観区は、杭州市園文局の管轄下にある。景観区は、自らの文化的・商業的価値の開発に努めており、営業者の立場から見れば、スタバを入れることは、それほど非難すべきことではないだろう。
実際、スタバから50メートルも離れていない場所に、知味観(中華)、ケンタッキー、スーパーマーケット、テーマレストランなどが入っている杭州霊隠レジャー観光ショッピングセンターが、約半年前に開業した。このショッピングセンターは、小規模・低レベル・不統一という霊隠景観区の商業施設状況を著しく改善したことから、霊隠総合整備プロジェクトの「最終作」と呼ばれている。
スタバが「非難の的」となった主な原因のひとつとして、「単純に見ると、たかが一杯のコーヒーだが、さらに掘り下げると、それは文化的シンボルである」という事実がある。