▽専門家「問題の背後にあるプレッシャーを原動力に」
「80後」海外帰国組の就職難と低初任給問題について、山東大学(威海)マスコミュニケーション学院副院長の周怡教授は、「この問題は、海外帰国組の数が増え続け、就職競争が激化した結果といえよう。しかし、海外帰国組がすべて『ひどい』訳ではなく、ハイレベル人材もかなり多い。名門大学やハイエンド技術領域で学び帰国した人々は、本当に高い学力を備え、大きな優位性があり、優れた先輩達と比べても決して見劣りはしない」と指摘した。さらに、「『80後』海外帰国組にとって幸いなのは、教育国際化の恩恵を受け、新たな科学技術知識を習得し、新しい概念やより広い視野を身に付けていること。彼らが現実的な問題に向かい合う際は、その背後にあるプレッシャーを見通す必要がある。そのプレッシャーが、進歩を促す最高の原動力となる」と続けた。
▽実習中の給与、わずか1200元
国内の大学入試に失敗した後、両親の仕送りで英国に留学、帰国した焦奥さんは、「初任給3千元」という現実に直面し、「3千元は私にとっては高額だ。以前、就職活動をした時に、実習した企業の給与はたった1200元(約1万4900円)だった」と話した。山東大学の周怡教授はこの原因として、(1)大学入試に失敗し、自費留学する子供は、基本的に精神的にひ弱である上、家庭の経済的条件に恵まれているため、留学中に苦労を経験するチャンスもない。海外の優良大学に入っても、腹を据えて真面目に勉強しない(2)海外の大学は玉石混交状態であり、留学生誘致に躍起になるあまり、留学生の受入資格を備えていても、教学の質が低く、学費さえ納めれば学位が授与される大学もある。そのような大学を卒業して帰国しても、高給を取れる仕事に就ける道理はない(3)最後の原因は、卒業後のキャリアプランまで計画に入れずに専門分野を盲目的に選択したため、卒業しても就職できない---の3点を挙げた。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年10月12日