男性105人に対し女性100人という割合が、人類の正常な男女比バランスと言われている。しかし、中国の現状は、男性120人に対し女性100人だ。馬氏は、中国では過去にも、人口移動と男女比アンバランスにまつわる歴史的出来事があると指摘。「中国では、19世紀の数十年間にも、男女比がアンバランスの状態が続いた。もっとも、当時のアンバランスの度合いは、今ほどひどくはなかった。その結果、中国人労働者が米カリフォルニアなどの地に渡り、鉄道建設作業に携わったため、大量の移住者が生まれた。ただ、これらの移民が妻を娶ったかどうかは、別の問題だ」。
今、同じ問題が再び起こっている。しかも、余っている独身中国人男性の数はずっと多い。馬氏は「男が妻を娶るのは当たり前、という観念は依然根強い。当然、社会は、全ての男性が結婚できるよう、あれこれ策を講じる。人は、結婚し、結婚によってもたらされる多くの利益を得るものだ。しかし、現実には男性15%が独身のままだ。これは、社会が対応策を持ち得ていないという事実を物語っている」との見方を示した。
馬氏はさらに、「家庭の圧力は巨大だ。とりわけ、一人っ子政策のもとで、祖父母は、孫が家系を継いでくれると期待している。しかし、現実には、孫の代の多くの人々が、子孫を残せず、家系を途絶えさせる運命にあると予想される」と続けた。
「人民網日本語版」2012年12月25日