早いもので新たな年を迎えようとしている。欧米諸国と同じく、1月1日は日本の国民の祝日で、12月29日から1月3日までが年末年始の休暇だ。日本人の多くはこの時期に、帰省や旅行を選択する。それでは、日本の新年にはどのような代表的な風習があるのだろうか。
まずは日本の「正月」という言葉の由来を見ていこう。室町時代の文献によると、政治に熱心な秦の始皇帝が自らの誕生月を「政月」とし、これが徐々に現在の「正月」になったという。日本が当時、中国文化から大きな影響を受けていたことが分かる。
その後の明治維新に伴い、日本も鎖国政策から対外開放を開始し、徐々に西側諸国の文化を吸収した。しかし現在に至るまで、日本は元旦の伝統的な習慣を維持している。最も代表的なのは、次にあげる三つだ。(1)正月の飾り付け。(2)家族とおせち料理を食べる。(3)神社に初詣に行く。これは筆者が訪日してから驚かされたことだ。中国であれば、元旦は帰省し家族揃って食事をする日だからだ。
正月の飾り付け――門松
門松は日本の正月に欠かすことにのできない装飾品で、松や竹によって作られる。デパートのような公共の場に飾られるのは高級な門松で、稲わら等を使用する。門松は家の玄関に置き、歳神を迎える依代とする。これは中国で春節(旧正月)を過ごす際、春聯(門や入口の框に張る赤紙の対聯)を張るようなものだ。