■副作用 サーバーの負荷増によりウイルス感染の恐れ大
企業ネットワークシステムのメンテナンス業務に携わる技術者は、「現在出回っている鉄道切符予約購入アプリは基本的に、ブラウザにプラグインを追加してマウスのクリック速度を上げることで、予約成功率を高めるもの。これらのアプリは、乗車日、列車番号、到着駅、申込者情報を記録しておくツールでもある。ユーザーは、事前に各種情報を入力しておき、発売時刻前にアプリを起動すると、アプリは、オートコンプリート機能により入力内容を完成させ、その予約データを自動的に繰り返し送信する。人間の手動操作とやり方は一緒だが、効率は全く違う。アプリを起動させた時点で切符がすでに完売していれば、やはり予約はできない」と語った。
この技術者は、「自分でこのアプリを使って予約を試み、切符を確保できた。確かに便利なツールだ」とした上で、「予約時には、購入者(乗客)の姓名と身分証明書の情報を入力しなければならないため、情報漏えいのリスクがある。悪意あるコードがアプリに仕込まれていた場合、ウィルスに感染する恐れがある」と指摘した。
鉄道会社の関係者は、「鉄道切符予約・購入アプリを利用して予約を行う人が予約サイトにアクセスすると、サーバーに対する負荷がかなり増大する。これは、他の一般客の立場から言えば、きわめて不公平で迷惑な話だ。しかし、アプリを使う乗客は軒並み、春運の鉄道切符は極めて入手が困難であることを承知しており、『それぞれがベストを尽くして手に入れるしか方法はない』と思っている」とコメントした。