■攻略法1
こんな人に:結婚適齢期を過ぎた独身
手段:攻撃を適当にかわし、相手の弱点をソフトに突く
長所:お互い気まずい思いをせず、メンツも保てる
注意点:口下手の人は控えること
広州のIT会社で働く陳平(仮名、男性)さんは今年32歳になるが、仕事が忙しいことやその他の事情で、いまだに独り身だ。実家で年越しをすると、親戚や友人から必ず「彼女」の話題が持ち出される。しかし、「死んだ豚は熱湯を恐れない」ということわざは自分のことだと自嘲する陳さんは「こうした話題が出た場合の対策を、今では完全にマスターした」と話す。
IT業界に身を置いているが、「孫子の兵法(春秋戦国時代の戦略書。最古かつ最高の兵法書と言われる)」を愛読する陳さんは、親戚からの「質問攻撃」の攻略法について次の通り語った。
「まず、恋愛・結婚の話題に関しては、産み育ててくれた両親には何も隠すことはない。ただ、毎年、帰省する前に親に電話をかけ、どこそこのだれだれが入学した、結婚した、就職したなどの、各親戚の最新情報を得ることにしている。それらの情報から、各家庭の『弱点』を仕入れておく。どこの家庭にも大抵、何らかの困りごとや問題があるものだ」。
「『切り札』を手に入れたとはいえ、親戚が集まった時に、積極的に攻撃をしかけるようなことはしない。『恋人がいない』という話題は、大きなダメージ』であることは確かなので、自分からは決して話題にしない。ただ成り行きにまかせて、『防御』に徹する。親戚がその話題を僕に振って来た時は、ディフェンスに回る。ディフェンス方法は、『お茶を濁す』というやり方だ。相手が『恋人』の話題を持ち出せば、二言三言適当な言葉で返し、『仕事』など別の話題に持っていく。また、相手が『仕事』について質問してきた時は、やはり適当な返事をして、『就職』の話に発展させる。そうして雑談しているうちに、相手の家庭の『弱点』に触れる話題が出て来る。その時こそ、チャンス到来だ。とてもソフトで良心的な言い方で、『お宅の子供は、一流大学に通っているから、就職も全く問題ないでしょうね?』と尋ねる。そして、冷静沈着に相手からの返事を待つのだ。それを聞いて、慰めの言葉を相手にかければ、お互い気まずい思いをすることなく、メンツも失われずに済む」。