1980年代生まれ夫婦の離婚状況について分析したことがある洪山区法院(裁判所)の劉亜青・裁判官は、「昔は、離婚のほとんどは夫が妻を離縁するケースだった。しかし、今の離婚の多くは、妻の側から夫に別れ話を持ち出す『妻から三行半』のケースが多い」と話す。同裁判所で審理を行った1980年代生まれ夫婦の離婚裁判のうち、妻の側から離婚を申し出た案件が70%を占めた。
劉裁判官は、「1980年代生まれの女性は、ひと昔前に比べ、教育レベル・所得レベル・社会的地位・家庭における地位が軒並みぐんと高まっている。このため、経済的・心理的な面で、夫への依存度が大きく低下した。また、彼女らの結婚観が従来の結婚観による制約を受けることが少なくなったこともあり、結婚生活に一度不満が生じると、離婚に踏み切る意志も固まりやすい」との見方を示した。
このほか、「男は外、女は内」という伝統的な家庭での役割分担モデルは、1980年代生まれの女性の多くにとってはナンセンス以外の何物でもない。彼女らは、仕事と家庭の両方にエネルギーを注ぐと、どうしても心理的なバランスが失われると感じており、それによって夫婦間に問題が生じる可能性が高い。
「社会環境の変化に伴い、一部の若い人は、『愛情至上』という信念を守り通せず、マイホーム・マイカー・現金などの物質的豊かさを追い求めることこそ、結婚生活において必要だと考えるようになる。すると、本来『夫婦の絆』となるべき『純粋な愛情』がだんだんと薄らいでしまう。結婚後、家庭の経済状況が予想より悪くなると、簡単にマイナス感情が湧き起こり、今の結婚生活に不満が生じ、夫婦それぞれが別の道を歩む結果になるケースが増えている」と劉裁判官は指摘した。
「人民網日本語版」2013年2月1日