シンガポールのニュース専門チャンネル「チャンネル・ニュース・アジア」は26日、公式サイトに、中国では女子学生の成績が男子よりも高いとする記事を掲載。このような現状にばつの悪い思いをしている男子学生が多いだけでなく、将来的に見ても、中国社会に悪影響を及ぼすと、指摘している、環球時報が報じた。

　以下は同記事の主な内容。

　上海第八中学（高校に相当）に通う呉亦凡君（16）は、昨年、中国の公立校では初の設置となった男子クラスに所属する。当時、男子学生と女子学生の成績が共に良い状態はほとんどないという研究結果があり、呉君の場合も成績が女子学生よりも劣ることでばつの悪い思いをしていたという。

　2006‐07年の2年間、中国の奨学金の65％を女子学生が獲得した。また、10年、大学に合格した女子学生は男子学生よりも33万人多かった。関連の研究を進める、海旺・教授は、「適切な配偶者が見付からない女性が増加している。これは、男性より女性のほうが高成績を収めていることの結果で、憂慮すべき問題」と指摘する。

　このような現状に、多くの人は、「中国の教育体制は丸暗記や教師に従うことばかりを強調しており、これは女子学生が得意とする分野」と不満の声を上げている。

　一方、「男性の社会的地位が高い中国では、男の子を寵愛（ちょうあい）する親が多いことと関係がある」と指摘する声もある。女子学生有利の中国の教育体制だが、中国の政界で指導者に就いたり、商業界で最高経営権を握ったりするのはほとんどが男性で、女性はまれだからだ。また、女性は職場で差別を受けることも多い。ある研究では、女性の收入は男性より10％低く、出世の機会も少ない。このような現状を打破し、社会に出た後に有利な地位を確保できるよう、学習に身を入れて取り組む女性が増加しているというのも、女子学生が好成績を収める要因の1つだ。

　「人民網日本語版」2013年3月27日