世界銀行の最新の報告によると、米国では5%の人口が60%の富を保有している。中国では1%の家庭が全国の41.4%の富を保有しており、富の集中度は米国を大きく上回り、世界で格差がもっとも大きい国の一つとなっている。
中国のジニ係数は30年前の改革開放当初は0.28だったが、2009年には0.47まで上昇し、未だに上昇を続けている。これは社会における利益分配メカニズムが崩れていることをはっきり示している。ここ10年、中国の地域、都市と農村、業種、グループ間の所得差は大きく拡大しており、所得分配構造のアンバランスにより富が少数のグループに集中し、特に官僚や利益を独占するグループに集中している。これらによる多くの問題が各界から注目されるようになっている。
中国の都市住民と農村住民の所得比は3.3対1に達し、業種間の所得差も大きく、最高と最低には15倍の差がある。グループ間における所得差も急速に拡大し、上場国有企業の幹部と現場スタッフの所得差は約18倍で、国有企業の幹部と社会における平均給与には128倍の差がある。